これからの消費の主役となる「Z世代」。彼らに向けて自社の商品やサービスをアピールしたいと考える企業は多いものの、「従来の広告手法ではまったく認知が広がらない」「ブランドのイメージすら持ってもらえない」と頭を抱えるマーケティング担当者は少なくありません。
生まれた時からインターネットが存在する「真のデジタルネイティブ」である彼らは、これまでの世代とはメディアの接触態度や情報の選び方が根本的に異なります。 本記事では、SNSでの累計再生数100億回を突破したショートドラマクリエイター集団「ごっこ倶楽部」を運営する株式会社GOKKOの分析データや、Z世代のインサイトを基に、現代の若年層にブランドを深く認知させ、ファンに変えるための最新の手法を徹底解説します。
1. Z世代のブランド認知を阻む「広告アレルギー」の壁
Z世代向けのブランド認知施策を考える上で、まず企業が直面するのが、彼ら特有の「メディア接触態度の変化」と「広告への強い拒否反応」です。
「テレビCM」ではリーチできない時代
株式会社GOKKOが注目する調査データによれば、10代〜20代の若年層は、メディア総接触時間の多くをスマートフォンなどのWebメディアに費やしており、「ほぼテレビを見ない」生活が当たり前になっています。 かつてはテレビCMを大量に投下すれば、自然とブランド認知度が高まる時代でした。しかし、マス広告のリーチ力が著しく低下している現在、テレビを中心に据えたプロモーションだけでは、Z世代にブランドの存在を知ってもらうことすら困難になっています。
参照元:総務省『令和6年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書』
動画広告の96.5%がスキップされる
テレビ離れを受けて、多くの企業がTikTokやYouTubeといったWeb動画広告へ予算をシフトしています。しかし、ここでも「動画広告のスキップ」という深刻な問題が発生しています。 Z世代は「タイムパフォーマンス(タイパ)」を極端に重視し、倍速視聴やスキップ視聴を日常的に行っています。彼らにとって、自分が見たいコンテンツを遮る「割り込み型の広告」はストレス以外の何物でもありません。株式会社GOKKOとセプテーニの共同調査等によると、動画視聴時にCMをスキップするユーザーの割合は96.5%にも上ります。 企業がどれほど「自社のブランドの良さ」を広告で発信しても、Z世代には「見たくないノイズ」として一瞬でスワイプされてしまうのが現実なのです。
参照記事:LP流入は10倍⁉Z世代が「見たら止まらない」動画を仕掛ける、「ごっこ倶楽部」のTikTokマーケ

2. Z世代がブランドを認知するきっかけは「SNSの偶然」
では、彼らは一体どこで新しい商品やブランドに出会っているのでしょうか。
「検索(Search)」から「発見(Discovery)」へ
従来の消費行動は、Googleなどの検索エンジンで自らキーワードを打ち込んで調べる「検索(Search)」が主流でした。しかしZ世代は、TikTokやInstagramなどのSNSをスクロールし、流れてくるおすすめフィードの中から「偶然出会う(Discovery型)」情報収集を好む傾向にあります。
83.7%が「ショートドラマ」でブランドを認知
この「SNSでの偶然の出会い」において、現在最も強力なブランド認知のきっかけとなっているのが、縦型ショートドラマです。 Z総研の調査によると、Z世代の83.7%が「TikTokのショートドラマ広告がきっかけで、商品やサービス、ブランドを認知したことがある」と回答しています。さらに、85.9%がショートドラマに対して「ポジティブな印象」を持っており、79.2%が「商材やサービスに興味関心を持った」と答えています。 広告を極端に嫌うZ世代が、なぜショートドラマ経由であればブランドを認知し、好感を持つのでしょうか。 (参照元:Z総研『Z総研トレンド通信vol.23 TikTokショートドラマ編』)

3. ブランド認知を劇的に高める手法「縦型ショートドラマ」
Z世代のブランド認知を高める最強の手法として注目される「縦型ショートドラマ」には、従来の広告にはない明確な強みがあります。
「機能」ではなく「情緒(物語)」で繋がる
ショートドラマが受け入れられる最大の理由は、商品の機能的価値(スペックや価格)を直接的に説明するのではなく、「情緒的価値(感情の動き)」に焦点を当てている点です。 例えば、株式会社GOKKOが企業とタイアップして制作するショートドラマでは、ブランドのメッセージを、Z世代が共感できる「等身大の青春」や「日常の葛藤」といった物語の中に自然に溶け込ませます。 視聴者は「邪魔な広告を見せられている」のではなく、「自分が楽しむためのエンターテインメント作品を見ている」という感覚で動画に没入します。その結果、物語に対する感動や共感が、そのまま企業やブランドへの好意的な認知へとスライドしていくのです。
参照記事:9割以上再生数100万回超え。「企業×ショートドラマ」大躍進の秘訣
参照記事:Z世代の施策認知を押し上げた、NTTドコモのショートドラマ活用事例
コメント欄を通じたブランド体験
また、Z世代にとってショートドラマは「見て終わり」のコンテンツではありません。動画のコメント欄を開き、「これすごくわかる!」「私もこのブランド使ってみようかな」と他の視聴者と感想を共有(Share)し合うことで、ブランドに対するエンゲージメント(絆)が深まっていきます。 このように、一方的な宣伝ではなく、双方向のコミュニティ体験を提供できる点も、ショートドラマがブランド認知手法として優れている理由です。

4. 【成功事例】Z世代のブランド認知率を劇的に引き上げた企業
実際に、縦型ショートドラマを活用してZ世代のブランド認知を飛躍的に向上させた企業の成功事例をご紹介します。
成功事例①:NTTドコモ(施策認知率が30ポイント向上)
国内最大の通信キャリアであるNTTドコモは、「携帯キャリアとしての存在が日常に溶け込みすぎており、若者からブランドのイメージすら持たれていない(無関心)」という課題を抱えていました。 そこで株式会社GOKKOとタッグを組み、15歳から24歳のZ世代をターゲットに「等身大の青春」をテーマにしたショートドラマシリーズをTikTokで展開しました。あえてサービスの説明は行わず、キャストの制服の差し色にドコモのコーポレートカラーである「赤」を取り入れるなど、ブランドの世界観を表現することに徹しました。 この共感に振り切ったアプローチがZ世代の心を掴み、投稿動画の9割以上が100万回再生を突破(平均再生数約300万回)。アカウント開設からわずか半年でフォロワー数は30万人に達し、Z世代における施策認知率は、Web広告実施時の21%前後から最大49%(約30ポイントの向上)にまで劇的に引き上げられました。
参照記事:Z世代の施策認知を押し上げた、NTTドコモのショートドラマ活用事例
成功事例②:日本航空 / JAL(航空券予約数が前年比270%増)
日本航空(JAL)は、若年層の旅行意欲を喚起するため、沖縄・久米島を舞台にした観光PRショートドラマを展開しました。 単に観光地の美しい景色を流すのではなく、Z世代が共感できるヒューマンドラマを軸に映像を構成した結果、公開わずか1ヶ月で総再生数が1000万回を突破。さらに、ただバズっただけでなく、対象路線の航空券予約数が前年比270%増という驚異的な数値を記録しました。物語の力が「認知拡大」にとどまらず、実際の「購買行動」へと直結することを証明した事例です。
参照記事:TikTokフォロワー170万人の「ごっこ倶楽部」に聞くショートドラマの魅力、日テレ・JALの成功事例&低コスト制作の裏側 | Web担当者Forum
5. まとめ:Z世代への認知獲得は「広告」から「物語」へ
Z世代のブランド認知を高めるためのポイントをまとめます。
- Z世代はテレビCMを見ず、Web動画広告は96%がスキップする。
- 「検索」よりも、SNSでの「偶然の出会い」からブランドを知る。
- 機能の説明ではなく、共感できる「物語(ショートドラマ)」を通じてブランドを好きになる。
自社のブランドをZ世代に認知してもらうためには、企業が「伝えたいこと」を一方的に押し付けるのではなく、彼らが自ら「見たい・語り合いたい」と思えるエンターテインメントを提供することが不可欠です。 「従来の広告手法ではZ世代に届かない」と限界を感じているマーケティング担当者様は、累計100億回再生の実績を持つ株式会社GOKKOのノウハウを活用し、ショートドラマという新しい「物語の力」でブランド認知の壁を突破してみてはいかがでしょうか。
