「Z世代向けの広告施策を行っているが、まったく反響がない」 「Web動画広告を出稿しても、すぐにスキップされてしまい費用対効果が合わない」
これからの消費の中心を担う「Z世代」に向けてプロモーションを行いたい企業は多いものの、彼らのメディア接触態度や情報消費の価値観は、これまでの世代とは根本的に異なります。特に顕著なのが、極端とも言える「広告嫌い(広告回避)」の傾向です。従来の広告手法をそのままZ世代に当てはめても、彼らの心を動かすことはできません。
本記事では、総務省や各種マーケティング機関の最新データに基づき、Z世代が広告を嫌う理由を紐解くとともに、TikTokなどの縦型動画領域で累計再生数120億回を突破したクリエイター集団「ごっこ倶楽部」を運営する株式会社GOKKOの知見から、Z世代に確実に刺さる「広告嫌いを突破する次世代の動画戦略」を徹底解説します。
1. データで見るZ世代の「広告嫌い」の実態
Z世代向けのプロモーションを考える上で、まず企業が直面するのが「広告が物理的に見られていない」というシビアな現実です。
マス広告(テレビCM)が届かない時代
総務省が発表した「令和5年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」など各種データが示す通り、10代〜20代の若年層はメディア総接触時間の多くをスマートフォンに費やしており、「ほぼテレビを見ない」生活が当たり前になっています。かつてのようにテレビCMを大量に投下すれば自然と認知が広がるというマス広告のアプローチは、Z世代においては機能しなくなっています。
95.5%が動画広告をスキップする
テレビ離れを受けて、多くの企業がTikTokやYouTubeといったWeb動画広告(デジタル広告)へ予算をシフトしています。しかし、ここでも深刻な「広告アレルギー」が発生しています。 株式会社GOKKOとSepteni Japan株式会社の共同調査データによれば、動画視聴時に動画広告を「必ずスキップする」「スキップすることが多い」と答えたユーザーの割合は合わせて95.5%(9割以上)にも上ります。 タイムパフォーマンス(タイパ)を重視するZ世代にとって、自分が見たいコンテンツを遮る「割り込み型の広告」はストレス以外の何物でもなく、一瞬でスワイプされてしまうのが現実なのです。

2. なぜZ世代はこれほどまでに「広告」を嫌うのか?
Z世代が広告を嫌う理由は、単に「動画の邪魔だから」というだけではありません。そこには、彼ら特有の価値観が深く関わっています。
「機能の押し付け」への拒否反応
これまでの広告は、「わが社の商品にはこんな素晴らしい機能がある」「他社よりもここがお得だ」という機能的価値を一方的に伝えるものが主流でした。しかし、情報が溢れる現代に生まれ育ったZ世代は、企業側の「言いたいこと」を押し付けられることに強い嫌悪感を抱きます。宣伝色が強いほど、彼らは「自分に向けられたメッセージではない(ノイズである)」と判断し、心を閉ざしてしまいます。
「完璧な理想」よりも「等身大のリアル」を求める
また、Z世代は作られた「完璧な理想の世界」に対して敏感に警戒心を抱きます。豪華なセットや有名タレントを起用した非日常的なテレビCMよりも、スマホの縦画面の向こう側にいる等身大のクリエイターや、自分たちと同じような「リアルな葛藤やあるある」に共感(Sympathy)を覚える傾向にあります。

3. 広告嫌いのZ世代が支持する「縦型ショートドラマ」
「広告」を極端に嫌うZ世代に対して、企業はどのようにアプローチすればよいのでしょうか。その最適解として現在多くのナショナルクライアントが投資を加速させているのが「縦型ショートドラマ」です。
広告を「物語(エンタメ)」に変換し、85.9%が好印象を抱く
Z世代は「広告」は嫌いですが、「面白いコンテンツ(エンターテインメント)」は大好きです。 Z総研の調査によれば、Z世代の85.9%が「TikTokのショートドラマ広告に対してポジティブな印象を持っている」と回答しています。さらに、79.2%が「ショートドラマを通じて商材やサービスに興味関心を持ったことがある」、83.7%が「商品・ブランドを認知したことがある」と答えています。
ショートドラマが受け入れられる最大の理由は、商品の機能を直接的に説明するのではなく、Z世代が共感できる「等身大の青春」や「日常の小さな愛」といった物語の中に、ブランドを自然に溶け込ませているからです。視聴者は「広告を見せられている」のではなく、「自分が楽しむための作品を見ている」という感覚で動画に没入するため、広告嫌いのZ世代であっても、警戒心を抱くことなくブランドへの好意的な認知へと繋がります。

参照記事:Z世代の83.7%がTikTokショートドラマきっかけで商品・ブランドを認知したことがあると回答!〜Z総研トレンド通信vol.23『TikTokショートドラマ編』〜
4. 【成功事例】広告嫌いのZ世代を動かした企業
実際に、縦型ショートドラマを活用してZ世代の「広告嫌い」の壁を突破し、圧倒的なマーケティング成果を出した企業の事例をご紹介します。
事例①:NTTドコモ(Z世代の施策認知率が最大49%に向上)
NTTドコモは、「携帯キャリアとしての存在が日常に溶け込みすぎており、若年層からブランドのイメージを持たれていない」という課題に対し、株式会社GOKKOと共同で「等身大の青春」をテーマにしたショートドラマ『ドコモ×青春』をTikTokで展開しました。 あえてサービス説明は行わず、キャストの制服の差し色にドコモのコーポレートカラーである「赤」を取り入れ、ブランドの世界観を表現することに徹しました。この共感に振り切ったアプローチにより、投稿動画の9割以上が100万回再生を突破(平均再生回数は約300万回)。アカウント開設から半年でフォロワー数は30万人に達し、Z世代における施策認知率は最大49%(Web広告実施時より約30ポイントの向上)にまで劇的に引き上げられました。
参照記事:Z世代の施策認知を押し上げた、NTTドコモのショートドラマ活用事例
事例②:日本航空 / JAL(航空券予約数が前年比270%増)
日本航空(JAL)は、沖縄・久米島への旅行需要喚起を目的としたPRショートドラマを展開しました。単なる観光地の紹介ではなく、カップルのヒューマンドラマを軸に映像を構成した結果、公開1ヶ月で総再生数が1000万回を突破しました。さらに、対象路線の航空券予約数が前年比270%増という驚異的な数値を記録。物語の力が、広告嫌いの若年層の「購買行動」へと直結することを証明した事例です。
参照記事:TikTokフォロワー170万人の「ごっこ倶楽部」に聞くショートドラマの魅力、日テレ・JALの成功事例&低コスト制作の裏側 | Web担当者Forum
5. まとめ:Z世代への広告は「伝える」から「共感される」へ
Z世代の「広告嫌い」を突破するためのマーケティングポイントをまとめます。
- Z世代はテレビを見ず、従来の動画広告は95.5%がスキップされる。
- 「機能の押し付け」や「完璧な理想」はノイズとして排除される。
- 広告をエンタメ(ショートドラマ)に変換することで、85.9%がポジティブな印象を抱く。
- 機能的価値ではなく、情緒的価値(物語)で共感を生むことが行動変容に直結する。
Z世代ターゲットのプロモーションにおいて、「企業が伝えたい情報を一方的に届ける」時代は終わりました。彼らが自ら「見たい・語り合いたい」と思えるエンターテインメント(コンテンツ)を提供することが、ブランド認知と好意度向上の最短ルートです。
「従来の広告手法ではZ世代に届かない」「動画広告の費用対効果を改善したい」とお考えのマーケティング担当者様は、累計120億回再生の実績を持つ株式会社GOKKOのノウハウを活用し、縦型ショートドラマという次世代のフォーマットでZ世代の心をつかむ戦略を検討してみてはいかがでしょうか。
